放射性物資質全頭検査を実施 青森短角和牛


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2011/10/17 作成

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青森短角和牛は、夏山冬里方式で飼育される健康な牛です。夏の間は八甲田山山麓の広大な放牧地に牛を放し、牧草を食べ。冬になると山を降り、牛舎で乾草や非遺伝子組換え穀物を食べて過します
飼育する七戸畜産農業協同組合では、福島第一原発の事故の発生以降、青森県内の放射線量の状況監視、草地の検査などを行ってきました。また、この秋より出荷する全ての短角和牛について、第三者機関による、放射性物質の検査を開始します。その結果は、商品一括ラベルに記載されます
かつて、東北地方(秋田・岩手・青森)で盛んに放牧飼育されていた短角和牛ですが、飼育頭数は年々減少傾向にあり、七戸畜産共同組合では飼養農家5戸、年間わずか百数十頭です。組合では、地域の伝統的な畜産を継承し、皆さんに美味しい牛肉を食べてもらえるよう、飼育法、餌、放射性物質検査の結果の公表と正確な情報発信に努めます

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七戸畜産農業協同組合では、手塩にかけて育てた短角和牛を自信をもって皆様にお届けできるよう、(1.)県内の放射線量の状況監視、(2.)牧草地の検査などを行い飼育に万全を期してまいりました。さらに、この秋より出荷する全ての短角和牛について、第三者機関による、放射性物質の検査を実施します
青森短和角の正式な品種名は「日本短角種」といいます。東北地方で古くから銅や塩の運搬に使役されていた南部牛にアメリカのショートホーンを交配して改良された品種です。草をもりもり食べ、その栄養を吸収する能力が優れているので東北の厳しい自然の中でも生きていける旨い赤身主体の品種です
春~夏は八甲田山山麓に放牧され、雪の降る冬は里で農家と暮らす、「夏山冬里方式」と呼ばれる飼育法で健康に飼育しています。牛舎での肥育期間の飼料は、(1.)屋内保管された自家生産の牧草 (2.)ポストハーベストフリー、非遺伝子組み換えの穀物飼料を与え飼育します。また、種付けについても放牧期間中に妊娠するという自然の摂理の中で生育する牛でもあります。今程、農業機械が発達していない頃より、生産農家は、放牧期間は稲作・根菜などの生産を行なう「複合農業」を営んでいます。これは東北の気候、風土、文化にあった伝統的な農業です。東北の気候、風土とマッチしたまさに「自然と共生」した牛なのです
私たちは、一人でも多くの方に短角牛の美味しさを味わっていただきたいと思います。また、少しでも多くの短角牛を広めることによって、伝統的な農業を守ることを目指しています
七戸畜産農業協同組合 参事  中原 護

*青森短角和牛の放射性物質検査について
■検査機関:青森県薬剤師会衛生検査センター
■検査法:NaI(TI)シンチレーションスペクトロメータ
検出限界
放射性ヨウ素131…10Bq/kg、放射性セシウム134・137…20Bq/kg
■一括表示ラベルに、検査機関・検査日・固体識別番号・検査結果を記載

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短角和牛は、放牧中に新鮮な牧草をたっぷり食べ、十分に運動してストレスなく育ちます。その肉は、旨味成分であるグルタミン酸とアラニンを多く含んでおり、脂肪の旨味だけではなく、赤身肉本来の美味しさ・旨味があります
精肉を流通・販売する湘南ぴゅあ(神奈川)では、肉のもつ本来の美味しさを味わってもらいたいとの考えから、冷凍ではなくフレッシュ(冷蔵)での販売をしています。また、人気のある部位だけではなく、牛を一頭買いをしています。販売する精肉の生産者、飼料、飼育法を特定するだけでなく、短角和牛の継続的な再生産を応援することで、生産者との信頼関係を築いています

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【青森短角和牛もも・かたカレーシチュー】200g
【青森短角和牛スネ・煮込み用】150g
青森県七戸畜産農業協同組合(青森県七戸市)/湘南ぴゅあ(神奈川県)
どちらも、シチューやポトフなどの根菜野菜と一緒に煮込む料理に向いています。煮込むことで、お肉から出る旨味が野菜に染込み、絶品の味に仕上がります。また、ブイヨン(スープストックあるいはダシ)をとり用の肉としてもおすすめします

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牛スネ肉のビーフシチュー

<材料> 2人分

牛スネ肉400g、玉ねぎ(小玉)4個、じゃが芋(小玉)10個、人参1本、マッシュルーム100g、バター10g、ローリエ2~3枚、赤ワイン150cc、洋風だしの素1袋を溶かしたスープ150cc、ハヤシルウ1パック、オリーブオイル大さじ1、塩・胡椒適宜
<A>ウスターソース大さじ2、トマトケチャップ大さじ2、蜂蜜大さじ1

<作り方>

  1. 人参は輪切りにして面取りし、マッシュルームは縦半分に切る。玉ねぎは半分にカットする
  2. フライパンにオリーブオイルを敷き、牛スネ肉を塩・胡椒してしっかりと両面に焦げ目がつくまで焼く
  3. 圧力鍋にワインを入れアルコールを飛ばして煮切ったら、コンソメスープを合わせ、焼いた牛スネ肉を入れてフタをして圧がかかってから10分中火で煮込む
  4. 肉を焼いたフライパンで人参とマッシュルームをバターソテーする
  5. 10分後、圧力鍋に水をかけ強制減圧し、人参、マッシュルーム、じゃが芋、玉ねぎ、ローリエを入れ、再び中火で8分加圧する
  6. 加圧後、再び強制減圧してフタを開け、水(400cc)、ハヤシルウと<A>を加えよく混ぜながら10分くらい煮詰め、トロミがついたら出来あがり