2012/04/16 作成
魚介は干して余分な水分を抜くと旨みが凝縮され、美味しさが増します。刺身や切り身にはない、噛み締めるほど旨みが出てくる奥行きの深い味わいをどうぞ
橘水産の干物は着色料、防腐剤などは一切不使用。旬の時期に仕入れた良質な魚を塩と乾燥のみで仕上げています。身は肉厚でしっかりとしていながら柔らかく、魚の旨みがぎゅっと凝縮されています
橘水産では魚そのもののシンプルな美味しさを最大限に活かした干物作りを行うため、旬の時期に近海の魚を一度にまとめて仕入れています。そのため魚の脂ののりや味のばらつきも少なく、常に美味しい干物を作っています
橘水産 橘攝子さん、泰正さん
橘水産はもともとは鮮魚販売を行っていました。その中で取り扱っていた干物に着色料を使った商品が多かったことから無添加の干物を自社で作り始めました。当時、醤油干しなどにはその濃い色をつけるために着色料の使用が最盛期でしたが、売れなくても生醤油の色の干物を作り続けました。現在では、静岡県の水産加工品総合品評会で農林水産大臣賞を受賞するなど、魚のシンプルな美味しさを活かした干物作りが高く評価されています
美味しさの秘密は新鮮な魚
魚の仲買の免許を持っているので、いつどのような魚が市場に入ってくるかなどの“旬”の情報のキャッチが早く、問屋を通さずに自分たちで魚を仕入れ、加工、販売までを一貫して行っています。旬の時期に一度にまとめて魚を仕入れることで魚の味のばらつきが少なく、安定した美味しい干物作りにつながっています
また、干物工場から沼津港の魚市場まで車で約5分と近く、市場で仕入れた魚を新鮮なうちに処理することができます。仕入れた魚はすぐに-40℃の巨大な冷凍庫に保管して鮮度を保ち、干物を作る当日の朝に必要な分だけ解凍し、常に新鮮な原料を使って干物を作っています
素材を丁寧に扱い、その魚の良さを最大限に引き出す
良質な魚の美味しさを損なわないよう、その魚に合ったやり方で干物に仕上げていきます。魚の種類によって身の柔らかいものや固いものがあります。魚を開いたり、洗う作業は魚種によってやり方が違い、身が柔らかいものほど手作業で丁寧な作業を行っています。また塩漬けの時間や塩分濃度も魚の大きさや厚み、脂ののりによって様々です。ベテランのスタッフが程よい塩加減に仕上がるようしっかりとチェックをしています
まずはオーソドックスにしっかりと焼いて、魚の美味しさを堪能してください。ご飯がすすむこと間違いなしです。解凍後、強火で身からキツネ色になるまで焼き、裏返して少し焦げ目が付く程度に良く焼くのがおすすめ
焼きたてが一番美味しいので、炭火で焼いてその場ですぐに食べられるバーベーキューのおかずとしても。焼いて身をほぐしお茶漬けや焼そば、ピザなどに入れて食べても塩味が効き、美味しいです
【橘水産・初夏の干物セット】 1セット
橘水産の女将・攝子さんがおすすめする季節の干物をセットにしました。初夏のおすすめは干物の定番アジ、大きくて甘みのあるイカ、皮の色が綺麗な紅の金目鯛の3種類。まったく異なる魚の組み合わせなので、色々な干物を楽しみたい方にもおすすめです
これから夏、秋、冬とその季節ごとにおすすめの干物セットを紹介していく予定です。一年を通じた干物の食べ比べなど、様々な魚の干物をご堪能ください
【まあじ干物(中)】 3尾
【まあじ干物(大)】 2尾
干物といえば“あじ”。橘水産のあじは腹開きです。身に厚みがあり、肉質はしっかりとしているので、食べ応え抜群です。夜の食卓にはもちろん、ご飯と味噌汁と一緒に朝食におすすめです
強火で身からキツネ色まで焼き、皮の方を少し焦げ目がつく程度に焼いてどうぞ。皮まで美味しく食べられます
【さば塩干】 2枚
放射性物質不検出の静岡・沼津近海で漁獲された旬の肉厚な真さばを使っています。再製塩のみで塩漬けし、干し上げました。ほどよい脂のりと肉厚でふっくら柔らかく、食べ応えがあります。丁度良い塩加減なので、ご飯はもちろん、酒の肴にも最適です。さばのシンプルな美味しさをどうぞ
【むろあじ干物・小】 4尾
静岡・駿河湾産の放射性物質不検出のむろあじを干しました。同じあじでも真あじに比べて脂の乗りが少なく、淡白な味わいで、程よい塩気がむろあじの旨みを引き立てます。身は緻密で、噛めば噛むほど旨みが出てくるのが特長です。駿河湾近辺では真あじよりも人気があり、干物好きな方におすすめな一品。皮ごと一緒にパリパリとどうぞ
【めぎす丸干し】 5尾
静岡・駿河湾のやや海底で獲れる深海魚・めぎすを塩漬けにして、そのまま丸干しにしました。白身で淡白な味わいながら風味が強く、上質な脂がのっているのが特長です。焼き上がりはふっくらとして、身はほろりと柔らかいです。そのまま焼くのはもちろん、ぶつ切りにして唐揚げにしても。さくさくと骨ごと食べられます