梅シロップ、梅の万能酢、梅干など 楽しい初夏の梅仕事


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2012/06/11 作成

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奈良・王隠堂農園から有機青梅のお届けが始まり、梅仕事の季節が今年もやってきました。梅雨は「梅が熟す頃」に降る雨から「梅雨」という漢字が用いられるようになったという説があります。台所で梅仕事をしながら、季節を感じませんか
梅仕事初心者にもおすすめなのが、失敗の少ない「梅シロップ」「梅酒」と「梅の万能酢」。特に梅シロップと梅の万能酢は、青梅と台所にある基本調味料、保存容器があれば簡単に作ることができます。梅シロップは水や炭酸水と割ってジュースにしたり、カキ氷シロップやゼリーなどの甘味作りに使えます。万能酢は酢飯、酢の物、浅漬けなど、様々なお酢料理に。活用方法もたくさんあるので夏の間ずっと楽しむことができます。日本の伝統的な保存食作りにチャレンジして、梅パワーで夏を元気に過ごしましょう

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「梅はその日の難のがれ」や「梅は三毒(食べ物・血液・水の毒)を断つ」などのことわざがあるように、梅は身体に良い食べ物として昔から親しまれてきました。手作り保存食で、梅の効能をうまく利用しましょう

  • 夏ばて予防に…
    疲労回復に効果があるといわれているクエン酸やリンゴ酸を含みます。梅ジュースや梅の万能酢、梅干をどうぞ
  • 夏場の食中毒予防に…
    殺菌・解毒効果があるといわれているベンズアルデヒドという成分を含みます。梅干は古来より食中毒や流行病の予防、消毒などに用いられてきました
  • 高血圧の改善に…
    クロロゲン酸という降血圧作用があるといわれているポリフェノールを含みます。梅の万能酢を毎日の食卓にどうぞ
  • 抗酸化作用で日々の健康に…
    カテキンやクロロゲン酸などのポリフェノールを含み、梅酒のこれらの作用はワインに匹敵するともいわれています。毎日少しの梅酒や梅ジュースを
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【青梅(梅シロップ・梅酒用)】  1kg
王隠堂農園 (奈良、和歌山、三重)
王隠堂農園の有機青梅です。樹上で完熟した青梅なので、水につけてアクを抜く必要がありません。梅が青いうちに使うと、上手に梅シロップ・梅酒が漬けられます。時間に余裕がない場合は、梅を冷凍保存しておきましょう。冷凍しておけば熟すことなく酸味も保ったまま保存できます

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【青梅(梅干用)】  1kg
王隠堂農園 (奈良、和歌山、三重)
六月下旬より登場予定。この頃の青梅は梅干を漬けるのにちょうどよく熟し、黄色がかってきています。この青梅でも梅シロップ、梅酒も作ることができます。多少にごりが出ますが、コクのある味わいに仕上がります
青梅の前半はシロップや梅酒作りを、後半は梅干や梅の万能酢作りをお楽しみください

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王隠堂農園(奈良)
王隠堂農園のある、奈良県五條市(旧吉野郡西吉野村)は万葉集に詠われる時代から梅の栽培が盛んに行われていた地域です
王隠堂農園は青梅や柿、梨、かりん、柚子などの果樹を中心に栽培し、西吉野の村づくりの一環として加工品作りも手がけています。生産者仲間と地域農業の生産拡大と農産物加工の充実によって、地域の農業の発展を目指し、日本の農業を守り続けている生産者グループです

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梅シロップ、梅酒、梅の万能酢に共通する梅の下準備は、一粒一粒丁寧にしましょう

梅の下準備

  1. 水で洗い、布巾で水を十分に拭き取る
  2. 青梅のヘタを竹串で一粒ずつ取り除く
  3. ポリ袋に入れて冷凍庫で半日以上冷凍する
    ※青梅を冷凍すると、繊維が壊れてエキスが出やすくなり、生の青梅で漬ける約半分の期間で出来あがります
    ※注意!梅干は生のまま漬けましょう
  4. 梅仕事に使う容器は熱湯または焼酎で消毒し、乾燥させる
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梅シロップ

<材料>
青梅…1kg、洗双糖(砂糖)…1kg

<作り方>

  1. 青梅と洗双糖を交互に容器(蓋付広口ビン)に入れ、冷暗所で保管する
  2. 洗双糖が溶けやすいよう、1日1回程度、容器ごと静かにゆする。梅がしわしわになり、洗双糖が溶けきったら完成。冷蔵保存して、二ヶ月ぐらいで飲みきりましょう

<活用法>

  • 水や炭酸水、牛乳などで割ってジュースとして飲む
  • 原液のままカキ氷やヨーグルトにかけて
  • 実はそのまま食べるほか、洗双糖を加えて煮詰めてジャムにしても
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梅酒

<材料>
青梅…1kg、洗双糖(砂糖)…500g、焼酎(35度)…1.8リットル

<作り方>

  1. 容器(蓋付広口ビン)に洗双糖、梅を入れ、焼酎をそそいで密封し、冷暗所に置く
  2. 時々容器を揺り動かして、糖分が均等に混ざるようにする
  3. 三ヶ月以降から飲めるようになります。一年置くと、より熟成されコクのあるまろやかな味わいになります。お好みの熟成具合でどうぞ

<活用法>

  • 実はそのまま食べるほか、洗双糖を加えて煮詰めてジャムや煮梅にしても
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梅の万能酢

<材料>
青梅…1kg、塩…100g、洗双糖…300g、酢…400ml

<作り方>

  1. カメなど口の広い寸胴容器に材料を全て入れ、梅が酢から出ないよう皿などで重しをし、フタをして冷温所で保管する
  2. 生青梅の場合は約一ヶ月、冷凍青梅の場合は約1~2週間熟成させたら完成
    *追熟した黄色い梅を使うと香りと甘みがアップし、まろやかな酢になります

<活用法>

  • 万能酢は酢飯、酢の物、浅漬け作りなどに
  • 水と蜂蜜などで割って健康ドリンクに
  • 実は天日干しして甘酸っぱい梅干に

<簡単レシピ>

  • 酢飯
    炊きたてご飯1合に対し、梅の万能酢大さじ3を加える
  • きゅうりとわかめの酢の物
    塩もみして水分が出てきたきゅうりとわかめを和え、お好みの分量の梅の万能酢を加える
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【洗双糖】  500g / 1kg
PODポラン オーガニックフーズ デリバリ(東京)
鹿児島産さとうきびから作られた粗製糖です。まろやかでクセがなく、料理やお菓子作り、保存食作りなど、どんな調理にも利用できます
さとうきびを搾り、不純物を取り除いて濃縮。遠心分離機による「洗い」を2回繰り返すので、洗双糖と名付けられました。最小限の精製にとどめ、さとうきびに含まれるミネラルを出来るだけ活かしています

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【麦焼酎 謹醸壱岐(35度)】  1800ml
玄海酒造(長崎)
玄海灘に浮かぶ壱岐ノ島は日本の麦焼酎の発祥の地。その歴史は四百年に及びます。米麹1/3、大麦2/3という壱岐焼酎独特の仕込みをし、熟成させた原酒をブレンドしています。米麹の甘みと大麦のふくよかな香り、まろやかなコクが特長です。梅酒のベースとして使うと、梅の風味を損なわず、すっきりとしたやさしい味わいに仕上がります

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【カンホアの塩(石臼挽き)】  500g
カンホアの塩(東京)
原料はベトナムのカンホア・プロヴィンス、ホンコイ村のきれいな海水100%。完全天日塩です。燃料は使わず、南国の太陽の光と自然風のみで濃縮しました。ミネラルのバランスを重視して作っています。また、結晶が溶けやすく料理に使いやすいよう、石臼で挽いて仕上げました。塩が湿気てくるのは含まれているマグネシウム分のためです。品質上問題はありませんが、フライパンなどで煎るとサラッとします

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【有機純米酢老梅】 500ml / 900ml / 1800ml
河原酢造(福井)
国産有機米を原料に、伝統製法で造られた、まろかな酸味と上品な香りが特長の有機純米酢です。米酢の「ムレ香」と呼ばれる特有の香りや、酸っぱさが苦手という方におすすめです。酢造りに欠かせない伝統の酒造り、および静置醗酵によって、穏やかな酸味・香りに仕上げられています。万能酢作りにはもちろん、酢飯、酢の物、マリネ、煮物、酢漬けなど、いろいろな料理にぜひお試しください

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梅干し

<材料>
青梅…2kg、塩…400g(塩分20%)、もみしそ…500g
※塩分濃度20%で漬けるとカビの発生率が低くなり、失敗しにくくなります。塩分濃度を抑える場合は<作り方>2のときに焼酎200ccを混ぜる
※梅が青く固いまま漬けると、柔らかな梅干になりません。青い場合は梅をザルに並べ1、2日放置して、黄色くなったものを使いましょう

<作り方>
下準備:漬け込むための容器を熱湯や焼酎などで消毒しておく。熟して黄色から赤くなった梅をキッチンペーパーやふきんなどで拭き、ヘタを竹串で取り除く

  1. 容器の底に一握りの塩を敷く
  2. 青梅1/3、塩1/3を交互に入れる。一番上が塩になるようにする
  3. 梅と同じ重さの落し蓋をかけ、蓋をして冷暗所に置く
  4. 4、5日で水分(白梅酢)が上がる。2週間後、もみしそを搾って汁を注ぎ、しその葉を上部一面に広げる
  5. 落とし蓋をし、少し重石を軽くし、梅酢に梅がつかるくらいに調整する。蓋をして再び冷暗所に保存する
  6. 土用(7/20)の晴天が続く頃に、梅・もみしそを容器から取り出し2・3日間干す 日中に一度梅を裏返し、夜は容器に戻す。梅の表面にシワができ、柔らかくなったら完成。このとき梅酢も容器ごと陽に当てる
    ※干し作業はしなくてもOK。皮がしっとり柔らかな「梅漬け」になります
    ※干す時期は7/20頃を過ぎても晴天が続く日であればOK

<活用法>

  • 梅酢は浅漬け、酢の物、酢飯作りに
  • 喉が痛いときに薄めてうがいしたり、下痢や食あたりのときに約5倍に薄めて飲むと良いといわれています
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【もみしそ】  300g / 500g
王隠堂農園(和歌山)
有機赤じそと有機梅から作った梅酢、塩のみで作った有機もみしそです。保存料、着色料は一切不使用です。梅干しに漬ける際にご利用ください。らっきょう漬けに使用しても美味しく仕上がります。また、赤じそはアレルギーの改善にも効果があるといわれているので、きゅうりや大根などの浅漬けを作るときに一緒に揉み込んだり、そのままご飯と一緒に、日々の食卓にもどうぞ