実りの秋をむかえた ポランのお米


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2013/11/11 作成

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秋の深まりと同時にポラン広場でも新米のお届けが始まります
最近では、早く稲を植え早く収穫するお米が多く見られますが、本来お米の栽培・収獲時期は産地や銘柄、栽培方法、天候などにより異なります。お米は昼夜の寒暖の差が大きくなり、しっかりと穂が熟してから収穫するというのが基本。早く刈り取らず、収穫時期を見極めるのもお米づくりには重要なのです
北関東から東北にかけた6つの生産団体から、お米をお届けするポラン広場での新米は10月~11月中旬にピークを迎えます。今年は、産地によっては、5月の小雨、夏の猛暑に悩まされましたが、これまでに長年蓄積してきた経験をいかし、生産者それぞれに工夫をこらし実りの秋を迎えました
人・土・自然の健康を考え、生産者が丹精込めたお米をどうぞたくさん食べてください。ポラン広場では、全ての産地で収穫後<放射性物質検査>を行ってからお届けします

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ポランのお米を栽培する各産地では、土壌分析を行い、足りない栄養分をそれぞれの地域の資源を活かして補い、土作りをしています。また、手作業での除草や合鴨を放したり、チェーンで雑草を絡めとったりと、人の手と知恵を使い除草をしています。経験と知恵と手間をかけ、自然の循環を利用することで、豊かな生態系や下流の水環境にも悪影響を与えない米作りを実践しています
毎日食べているお米が育つ水田の中にはメダカをはじめ、カエル、ホタル、トンボなど多くの生きものが生息し、食べたり食べられたりすることで、バランスを保ち、たわわな稲に生育します。日本は、古来からそうした生きものの多様性と上手に付き合いながら、豊かな食生活を育んできました
パンやパスタが食卓にのぼる機会がどんなに増えても日本の主食はやっぱりお米。農薬・化学肥料に頼らない米づくりとその消費は、子や孫の世代まで食べられるお米をつくる水田と、きれいな水と、それを育む豊かな森を育てる取組みです

ポランのお米の栽培状況と各県慣行レベルの対比表
名称 生産地/生産者 品種 表示 *1 放射性物質検査分析結果*3 各県慣行レベル
化学合成農薬
成分×回数
化学肥料(窒素成分量 *2)
kg/10a当り
めごっこ米 青森県平川市/新農業研究会米部会 あきたこまち 除草剤1・化肥不使用 不検出 17 8
大潟村有機米 秋田県南秋田郡/大潟村自然農法研究会 あきたこまち 認証有機 不検出 20 8
啄木米 岩手県盛岡市他/活農集団 無天塾 あきたこまち 認証有機 不検出 16 8
さゆり米 福島県喜多方市/緑と太陽の会 コシヒカリ 農薬・化肥不使用 不検出 17 9
魚沼産コシヒカリ 新潟県南魚沼市/いなほ新潟 コシヒカリ 認証有機 不検出 19 7
ドゥーライス 茨城県筑西市/コスモ塾有機農業研究会 コシヒカリ 農薬・化肥不使用 不検出 17 6

*1  慣行レベル(一般栽培での農薬や化学肥料の使用回数・量)は、各自治体ホームページに公開されています
“○○県 慣行レベル”で検索
*2  窒素単体で施肥される事はほとんど無く、三要素(窒素・燐酸・カリ)が一定比率で配合されたものが一般的
窒素の比率は10%前後。つまりこの数値の10倍の化肥が投入されています
*3  検査方法は、ゲルマニウム半導体検出器・ガンマ線スペクトロメトリーによる核種検査で、対象核種は放射性セシウム134と137です。定量下限1.0 Bq/kg(検出下限0.67 Bq/kg)

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緑と太陽の会は、福島県会津盆地の西端の人口3400人ほどの山間の小さな町、喜多方市熱塩加納町(旧熱塩加納村)でさゆり米を栽培しているグループです。1980(昭和55)年に農薬を使用しないことで人や環境のためになる、「生きがいを持てる米作り」をしようと発足。中村商店の協力により合鴨農法や米ぬか除草を始め、コスモ塾のぼかし肥料を使い、地域ぐるみで農薬・化肥不使用での米作りをしています。現在は約160軒の農家が町全体の水田の約半分の面積でさゆり米を生産しています

■お届けにあわせて米屋・中村商店が精米
収獲されたお米は、玄米のまま低温倉庫で管理貯蔵されます。ご注文にあわせ、中村商店(神奈川)で精米されます。お米にできるだけ圧力と発熱がかるのを抑えるために、ニ連の精米機を使用。味が損なわれないよう注意し丁寧に精米します。また、胚芽精米機は特殊な精米機で、圧力を殆ど掛けずに5回ほど精米工程を繰り返してやさしく少しずつ削って仕上げられます

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【さゆり米・白米】  2kg / 5kg
【さゆり米・胚芽米】  2kg / 5kg
【さゆり米・五分搗米】  2kg / 5kg
【さゆり米・玄米】  2kg / 5kg
品種:コシヒカリ。新潟県と県境に位置する会津地方で栽培される米は、新潟米と並ぶ良食味米で知られています。一粒一粒がしっかりとしています。粘りが強くて柔らかく、炊き上がった時の光沢の美しさが魅力です。さゆり米の名は、旧熱塩加納村(現喜多方市)の花である「ひめさゆり」から付けられました

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今年も新米をお届けする季節になりました
毎年変わらぬ決意ですが、生産者共々有機農業の理念を第一とし、皆様に安心してお米をお届けするよう努めて参りました。福島第一原発の事故により未だ多くの方々が困難な状況を強いられています。また、東日本産の農産物までもが風評により深刻な被害を受けております。そんな状況下でも【さゆり米】を以前と変わらずご購入頂いているお客様には言葉では云い尽せない程の感謝でいっぱいです。本当に有難うございます。栽培されたお米は、独自の放射性物質検査をしてお届けしています。どうぞ変わらぬご愛顧を宜しくお願いいたします

緑と太陽の会 会長 原 源一

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新農業研究会・米部会(青森)
【めごっこ米】 品種:あきたこまち

土壌成分を分析・計算した土づくりと、共同で製造したボカシ肥料を使用し、りんご・米・野菜の生産に取り組んでいます。20~30代の若い後継者が多く、お米の後継者は5名。親の代が培ってきた経験と勘の技術を、二代目が科学的に分析し、土作りや肥料作りなどに応用しています。また、収穫した米を自然な乾燥状態で籾米貯蔵できる設備を備えています

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大潟村自然農法研究会(秋田)
【大潟村有機米】 品種:あきたこまち

大潟村は、豊かな自然と米どころの秋田県にあり、日本第2の面積を誇った八郎潟を干拓し、1964(昭和39)年に秋田県の「モデル農村」として誕生しました。全国から新しい農業を目指し多くの人が入植をした地域です。1988(昭和63)年、30名で発足した「大潟村自然農法研究会」は、自然環境を活かした有機栽培に取り組む生産者団体です。現在、生産者の数100名、280ha以上の圃場で有機農業に取組んでいます

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活農集団無天塾(岩手)
【啄木米】 品種:あきたこまち

岩手山の麓の盛岡市、八幡平市、軽米町で、合鴨を利用し、有機米や有機もち米を栽培しています。いもち病が発生しない地域なので周辺でも殺菌剤や殺虫剤を使う人がおらず、水や空気が汚染されていない有機農業に適した環境に恵まれています。活農集団無天塾は、有機農業を勉強していた有志6名で結成され、中村商店とともに有機啄木米の生産を始めました。1991(平成3)年に合鴨農法を始め、2000(平成12)年には岩手県第一号の有機JASを取得しました

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いなほ新潟(新潟)
【魚沼産・有機米】 品種:コシヒカリ

安全でおいしい食料を生産し、水と大地、そして人の健康を守り、未来に希望が持てる有機農業を確立していくことを理念とする、約100名からなる生産者グループです
南魚沼は巻機山(まきはたやま)や谷川岳などの2,000m級の山々に囲まれた日本一雪が降るといわれる地域です。山からのミネラルを多く含んだ雪解け水や、昼夜の温度差が味のよい米を育てます

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コスモ塾有機農業研究会(茨城)
【ドゥーライス】 品種:コシヒカリ

1994(平成6)年に、中村商店が茨城県関城町(現筑西市)に直営農場(有)コスモ塾を設立。その事に触発され、近隣の有志農家が集まって発足したグループがコスモ塾有機農業研究会です。中村商店の30年にわたる経験をベースに微生物農法を学び、コスモ塾の堆肥やぼかし肥料で土作りをし、合鴨農法のほか、ニンニクエキス・唐辛子エキス・木酢液などを応用して、農薬・化学肥料不使用の米作りを実践しています。メンバーは30~60代と幅広く、毎月の定例勉強会も欠かさず行なっています