世界に誇る和食 日本の醗酵食品・味噌を作ろう


14-204-002014/01/13 作成

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2013年、和食の価値が世界に認められ、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。和食の基本調味料である味噌、醤油はどちらも麹菌の働きを利用した醗酵食品です。今年は和食の要・味噌を自分で作ってみませんか。初めて味噌作りに挑戦するなら、雑菌の繁殖が少ない1~3月の寒い時期に仕込むのがおすすめです。難しそうですが、少量であれば味噌作りは意外に簡単です。大豆を茹でて潰して、米と塩を混ぜてあとは待つだけ。この待っている間に麹菌、乳酸菌、酵母菌が働き、醗酵を促し、大豆のたんぱく質が分解されて旨みが増します。伝統的な醗酵食品づくりを楽しみながらチャレンジしましょう!

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【有機大豆】  200g / 1kg
中里町自然農法研究会(青森)
青森県北津軽郡中泊町(旧中里町)で栽培された有機大豆です。品種はオオスズ。大きなサヤが鈴なりになることから命名された品種で、甘み・旨みが強く、風味豊かで柔らかいのが特長です。味噌作りにも最適といわれています
中里町自然農法研究会・代表の三上新一さんは、1962年の就農以来、有機農業に取り組んでいます。2009年全国農業コンクールグランプリ・毎日農業対象受賞、2010年には、第48回農林水産祭農産部門天皇杯受賞。その技術と経営には定評があります

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【有機米こうじ】  1kg
やさか共同農場(島根)
蒸した米に麹菌と呼ばれる微生物を繁殖させたもの。島根・北海道産有機米に、室町時代から京都で続く種麹の老舗・菱六の麹菌を使用しています
有機米のもつ甘味を、麹菌の働きでゆっくり時間をかけて引き出しました。米こうじは醗酵がうまくいくので味噌作り初心者向きです。また、出来上がりの味わいにもクセがなく、多くの人に受け入れられやすい味です。味噌作りはもちろん、塩麹作り、甘酒作りなど、どれも食べやすく仕上がります

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【有機玄米こうじ】  1kg
やさか共同農場(島根)
蒸した米に麹菌と呼ばれる微生物を繁殖させたもの。島根・北海道産有機玄米に、室町時代から京都で続く種麹の老舗・菱六の麹菌を使用しています
玄米こうじは白米に比べると、甘みだけでなく玄米ならではの旨みがあり、少し個性的な味わいです。香りも力強く、コクのある味噌に仕上がります

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【有機麦こうじ】  1kg
やさか共同農場(島根)
蒸した米に麹菌と呼ばれる微生物を繁殖させたもの。島根産有機六条大麦に、室町時代から京都で続く種麹の老舗・菱六の麹菌を使用しています
ビタミンB群やカルシウム、食物繊維が豊富です。米こうじよりもあっさりとした味わいの味噌に仕上がります。また、香りがとても豊かです。麦こうじは米こうじよりもうよく吸水するので、味噌玉を作るときに大豆の煮汁を利用するとうまく作ることができます

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【海の精漬物塩】  1.5kg
海の精(東京)
塩は味噌の味を左右するだけでなく、醗酵にも深く関わっています。黒潮が運ぶ清らかな海水から直接生産した伝統海塩「海の精」は、ナトリウムだけでなく、マグネシウムやカルシウム、カリウムなどの成分も含んでいます。マグネシウムなどの成分が味噌の醗酵を助け、味わい深い味噌に仕上げてくれます。溶けるのに時間のかかるカルシウム粒の選別を省いた徳用サイズ

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【カンホアの塩(石臼挽き)】  500g
カンホアの塩(東京)
ベトナム カンホア・プロヴィンス、ホンコイ村のきれいな海水を、南国の天日と自然風のみでゆっくり濃縮・結晶させました。海水から完成まで2~3ヶ月。人工的な加熱は一切していません。最後は、天日に干して乾かし、料理に使う際に溶けやすいように石臼で細かく挽きました。海水全体の様々な成分の味を複合的に織りなすことで、まるで海のような、深く豊かな味を作り出しています

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【切り立ちカメ 蓋付き】  2号 / 3号 / 4号 / 5号 / 8号
【落とし蓋】  小 / 中 / 大 / 特大
ヤマタネ(愛知)
日本六古窯のひとつに数えられる「常滑焼」の陶器です。焼きがしっかりしていて、釉もなめらか。外気温の当たりが柔らかく、夏場も安心です。乳酸菌・酵母菌等の有用微生物を増殖させ、腐敗菌等の有害微生物の繁殖を防ぎます。【落とし蓋】も、接着剤を使っている合板ではなく、陶器の落し蓋を。重石より均等に重量がかかります

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米味噌と麦味噌は、米に麹菌を繁殖させた米こうじを使うのか、大麦に菌を繁殖させた麦こうじを使うのかで決まります。味噌はこのこうじと煮た大豆、塩を混ぜて、醗酵・熟成させます。それぞれこうじの特長を見極めて、お好みのこうじを選んで味噌作りをしましょう

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<材料>
大豆…1kg
こうじ(米・玄米・麦共通)…1kg
塩…450g
種汁(大豆の煮汁)…200cc

<その他用意するもの>
焼酎(乙類/35度以上)
保存容器(寸胴タイプのカメやホーロー製のもの)
豆をつぶす道具(すり鉢、フードプロセッサーなど)
非塩素系ラップ、落とし蓋

<作り方>

  1. 大豆を一晩(8~10時間)水にひたす。戻した大豆を鍋に入れ、たっぷりの水でアクを取りながら4~5時間煮る
    ※むけた大豆の皮は吹きこぼれの原因になるので取り除いておく。指で簡単に潰せるくらいまで煮るのが目安
  2. こうじと塩をかたまりがなくなるようにまんべんなく混ぜる。出来上がったものを「塩切りこうじ」と呼ぶ
  3. 煮大豆が冷めないうちに、塩切りこうじを均一になるように混ぜ合わせる
    ※大豆の煮汁は、材料にある「種汁」になるので、捨てずに取っておく
  4. 材料をつぶす。よくつぶせば、口当たりのなめらかな味噌に、粗めにつぶせば、大豆の粒の残ったワイルドな味噌に仕上がる
  5. つぶした大豆に種汁を加えて、ハンバーグの種程度の固さにする
  6. それをお団子状にしてカメ(保存容器)にたたきつける
  7. 最後に表面を平らにならし、焼酎を吹きかけラップを貼り付ける。落とし蓋をのせ、ほこりが入らないように布や紙をかぶせる
    ※落とし蓋がない場合は、漬物石などを代用してもよい
  8. 風通しがよく、直射日光が当たらない場所で保存し、つゆ明けに切り返し作業をする
    ※切り返し作業=表面のカビをとり、カメ(保存容器)の中の味噌をかき混ぜること。この後は、重石の必要はありません

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煮大豆を潰すのは大変そうだけど・・・?
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ミキサー(フードプロセッサー)やすり鉢、マッシャー、手で潰すなどの方法があります。ポリ袋に入れて手や足で踏み潰すのが簡単でおすすめ
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カビが生えたときは?
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沸騰消毒をしたスプーンでカビと変色した周辺を取り除きます。カビは表面にしか生えないので、中は大丈夫です。カビを完全に防ぐ事はできません。できるだけカビが生えないように、カメなど容器は焼酎などで消毒しましょう
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味噌ガメの保存場所は?
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15~20℃で風通しがよく直射日光が当らないところがベスト。台所のすみやベランダ、シンク下、玄関先、押入れなど・・・、季節によって場所を移しながらでも大丈夫です
「夏場は腐るのでは」と、冷房のきいた部屋に置きたくなりますが、夏の暑さが味噌の醗酵を促します
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味噌作りの予定が延期になった時やすぐに仕込めない時、こうじはどうしたら良い?
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冷凍保存がおすすめ。 半年近く日持ちします。また余ったこうじは塩麹、醤油麹作りや甘酒作りなどに